スマート・ピル(マイクロチップ薬)を推進するビッグ・ファーマ(大手製薬会社)

投稿日: 3/25/2011


マイク・アダムス(ヘルスレンジャー)

By Mike Adams, the Health Ranger

ついに医薬品にマイクロチップを入れる時代がやってきた。世界的な製薬大手の一社、ノヴァルティス(Novartis AG)は、「スマート・ピル」技術を実現するために、マイクロチップを薬剤に埋め込む計画を発表した。

このマイクロチップ技術のライセンスは、カリフォルニア州レッドウッド・シティのプロテウス・バイオメディカル(ProteusBiomedical)のものである。埋め込まれたマイクロチップは、胃酸に触れて活性化すると、周囲の状況を感知し始め、患者が身に着けた受信機へとデータを送信する。この受信機も、送信機になっており、インターネットを経由して、医者にデータを送ることができる。

こうしたことをする趣旨は、身体に起きていることを感知し、その情報を担当の医者に送信できる「スマート・ピル」(賢い錠剤)を実現することにある。ノヴァルティスは、臓器移植の拒絶反応抑制剤からマイクロチップ化に着手し、それ以降、同社の製品の他の医薬品にも拡大していく計画である。間もなく 他の製薬会社が製造する薬にも、同じ技術が使用されることになるだろう。

「完全犯罪」(The best laid plans)



ちょっと聞いただけでは、良い技術だと思えるだろう。だが、NaturalNewsの読者なら、この技術には大いに疑問を感じるはずだ。まず第一に、ノヴァルティスは、マイクロチップを飲み込んでも安全性に問題ないのか検討するための臨床試験を実施する考えはないようである。「ノヴァルティスは、新製品の効果を立証する本格的な臨床試験の実施が必要とは考えていない」とロイターは伝えている。「その代わりに、いわゆるバイオエクイバレンス(生物学 的同等性)試験を行い、生物本来の状態と同等といえるかを証明するつもりである」(http://www.reuters.com/article/idUS...)

だが、私には疑問がある。マイクロチップそのものには、どんな化学物質や重金属が入っているのだろうか? データを送信できるマイクロチップには、明らかに動力源があるはずだ。つまり、微小な電池やコンデンサのようなものが必要だろう。私の知る限り、電池やコンデンサに使用される物質は、人間の身体 には有毒であり、絶対に食べてはいけないもののはずだ。

マイクロチップは食べ物ではない。それを飲み込むのは(特に一日に何度も飲み込むならば)、健康には危険ではないかと思える。

データのプライバシー



データを送信するマイクロチップであるから、データのプライバシーの問題も大いに懸念されるところである。マイクロチップが情報を送信(ブロードキャスト)しているのであれば、近くにあるもので傍受することも可能である。例えば、悪意を持った個人・組織が傍受して悪用する可能性がある。

一例として、地元の薬局がマイクロチップの信号を検知する機械を入り口のドアのところに設置し、医療データを送信している人々を探知できるとしよう。そうすれば、理論的にはそのデータを解読でき、それを使って顧客が患っている身体状態を判断し、代替となるジェネリック医薬品を売りつけることもでき る。

また、政府の職員が、人々がどんな薬を服用しているか識別する「医薬マイクロチップ・スキャナー」を持ち歩くことも可能である。そのデータを他の政 府機関と共有したり、第三者である市場調査の企業に販売するなどして、人々のプライバシーを侵害する用途に利用することもありうる。

これらのマイクロチップから送信されるデータが暗号化されるとは考えにくい。暗号化には、相当の処理能力が要求されるため、微小なマイクロチップに 入っているプロセッサーや動力源では、それだけの余裕がないはずだ。簡単に検知・解読できる生の信号データが送出されることになる可能性が高い。

薬の服用を忘れないように



だが、このマイクロチップ薬の本当の恐怖は、この技術が、人々が確実に薬を服用するよう警告するために使用されることだ。製薬会社は、(彼らの勝手な発想ではあるが)人々が薬を飲み忘れるために、毎年何十億ドルもの利益を逃している。もちろん、薬を飲み忘れる理由の半分は、多くの医薬品によって認知 機能が損傷しているからであるが、それは今回の話題ではない。

そこで、この「スマート・ピル」マイクロチップ技術は、患者がどの薬を服用したか追跡し、忘れていれば、もっと薬を飲むように「親切に思い出させて くれる」ことになりそうだ。マーケティング業界では、「継続注文」と呼ばれているものに相当する。安定的にリピート売上がでるようにする手法である。

この意味で、医薬品のマイクロチップ化は、製薬会社にとって利益になるが、必ずしも患者にとっては利益にはならない。人間の健康にとって有害な医薬 品のことを考えると、本当にその通りである。医薬品市場は、極めて危険なことが判明している薬、場合によっては致死的な薬であふれていることは、我々の 知っている通りだ(Vioxxとか)。

警察や雇用主が医薬品スキャナーを導入する日は近い



マイクロチップ薬には面白い副作用が発生するかもしれない。採用の面接のとき、雇用主は、マイクロチップ薬が送出する信号の存在を検知できる単純な 作りの医薬品スキャナーを買って(あるいは自作して)用意しておくこともできる。(RadioShackで電子部品を買ってきて、ガレージで自作することもできると思う)

そうすれば、薬を飲んでいるような人は雇いたくないと思っている雇用主にはとても便利だ。面接に来てくださいと誘い出しておいて、薬が送信するデー タを秘かにスキャンする。赤いランプが点灯すれば、薬を服用している証拠だ。「後でご連絡します」と、面接が終わったことが穏やかに告げられる。

現在、企業が、健康保険のコストで溺死しそうになっていることを思えば、健康保険に多大な負担をもたらすような人物の採用を避けるための簡単・便利な方法になるのかもしれない。そういう利用方法が良いと言いたいのではない。薬を服用している者を選別して、採用しないように企業が利用することもありう ると言っているだけだ。

また、警察も、同様のスキャナーを利用することで、事故現場で運転手が医薬品の影響を受けているかどうか識別することができるかもしれない。この利用方法であれば、実は、私も賛成する。今日の道路は、医薬品の常用で精神的に損傷した運転手でいっぱいだ。この問題は、飲酒運転より遥かに深刻であるが、 この「医薬物中毒運転」の問題には何ら対抗措置が取られていない。(多くの人は問題が存在すること自体を認識していない)。

薬を服用している人々が、自ら飲み込んだ微小なマイクロチップを通じてその事実を送信しているのであれば、医薬品の存在を検出することは簡単だ。被験者の協力が必要な吐息検査よりもずっと簡単である。警察官がボタンを押し、数秒待つだけで、医薬データが送信されているか識別することができる。その時 点で、「医薬品を服用した状態で運転」した容疑で逮捕されるかもしれない。

医薬品を服用してはいけないもう一つの理由



マイクロチップ薬の服用に関しては、未解決の疑問・潜在的な危険性が多くあることは明らかである。プライバシーの問題を最重要視する人もいるだろう。そもそも薬を服用している事実を周囲に放送したい人がいるだろうか?

私はいかなる医薬品も服用しないし、NaturalNewsの読者の多くも避けていることだろう。医薬品にマイクロチップが導入されるという事実は、さらにホリスティックな健康維持が必要なことを認識させてくれることになる。自らの生命(そしてプライバシー)を大手製薬会社の薬に委ねてはいけない。栄養、オーガニック食品、日常的な運動に基づいた健康的でホリスティックなライフスタイルを選択し、人工(合成)の化学物質を避ければ、生涯、医薬品 を必要とせずに過ごせる可能性が高い。

人々に対するマイクロチップ埋め込み、マイクロチップ薬の時代がついにやってきた。裸体スキャナーを使ってTSA(運輸保安局)が現在やっていることを考えると(http://www.naturalnews.com/030100_n...)、 体内から送出される医療データを使ってビッグブラザーが何をしようとしているのか、想像できそうなものだ。

データを送信するマイクロチップが体内に存在するというだけで、TSAによってテロ容疑者と判定される可能性もある。そして、TSAは、新たな手探りの「強化された身体検査」の一環として、性器に指を入れ、胸を手で触ることだろう。(http://www.naturalnews.com/030302_T...)

こうしたリスクを回避する最善の方法は、菜食とスーパーフード(良質の栄養のある食品)に徹することだ。あなたの身体を化学的な利益源におとしめたがっている医薬品業界にマイクロチップで追跡・記録されるような人間にならないことだ。

(引用情報)ロイターの記事 http://www.reuters.com/article/idUS...

(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo

原文の紹介・関連情報



原文 Big Pharma to begin microchipping drugs

コメントがおありですか? シェアしてください...

comments powered by Disqus