第1回では、本来の治癒力を妨害するバリアを除去することが、急速に治癒するための本当の秘訣だということについて述べた。今回は、どれほど我々の 自己治癒力が強烈であるかを述べたいと思う。それは、まさに強烈であり、止めようと思っても止めることができないほど凄いのだ!
肘をすりむくと、少し血が滲み出るが、それが傷口をきれいにして、バクテリアを洗い流してくれる。そして、かさぶたを形成し、その裏で皮膚が治っている間、微生物の侵入を防ぐ。そこでは、実に魔法が発生している。皮膚細胞は、自然に必要性を認識し、分裂・増殖して傷を埋めるのだ。細胞レベルでは、まるでガン細胞の増殖のようなプロセスが誘発されており、近隣の細胞に分裂・増殖するよう働きかけるのだ。それぞれの細胞の核では、DNAが複製される。それは、人間文明が確認している範囲では最も仰天すべきナノテクノロジーの助けを借りてなされている。(世界最高水準の学者であっても、このプロセスを再現 することすら全くできない)
細胞が増殖する際、傷の大きさや形に応じて、必要な栄養分や構成要素が、血液に乗って運ばれてくる。もしも、ケガをしたときに血管が損傷したなら、新しい血管の生成が自動的に始まり、ほんの数時間の内に組織が形成される。
皮膚細胞が傷口を埋め終わると、必要以上に複製しないように、精巧な手順で複製が停止される。これがうまく停止されないと、皮膚腫瘍になる。身体の細胞は、増殖するときと停止するときをわきまえており、最終的に全て終わると、元通りの皮膚に治っている。
完全な自動治療
ここで驚くべきなのは、身体の知恵によって精巧に制御されたガンに似たプロセスではない。あるいは、失った細胞を再生する身体の能力でもない。本当に驚くべきなのは、全て人間の意識とは関係なく行われていることだ。
別の言い方をすると、治癒とは、自動的に起きることだったのだ。あなたは、傷口に血液を誘導する必要もなく、細胞に複製を始める指示をする必要もなく、分子レベルの廃棄物を除去する指示も、細胞複製を止めるように指示する必要もない。全てあなたに関係なく起きているのだ。あなたは、起きていることすら自覚していない!実際に、大部分は、睡眠中に起きている。あなたが夢を見ている間に、賢明な身体は働き、体細胞を修復するのに必要な生化学とエネルギー 変換をしている。
たとえあなたが望んだとしても、このプロセスを止めることはできない。精神統一して皮膚に治らないようにと念力を送ってみても、皮膚は自力で治してしまう。
身体は、自ら治癒する組織体だからである。あなたの意識や関与なしに、生まれつき自動的に治癒するようになっているのだ。その治癒力はあまりにも強力であり、「治癒せざるを得ない」のだ!
では、どうして必ず治らない?
だが、もしそうなら、どうして我々はいつも治るわけではないのだろう?どうして常に完全に健康でないのだろう?
その答は、前回から述べているように、我々が我々自身の治癒力にバリアを築いているからである。そして、よく我々は、身体が助けを求めて出しているものと病気の症状を読み誤り、更に症状を悪化させるような「治療」をしてしまう。
事実を言おう。多くの「病気の症状」は、実は、身体が自ら治癒しようとする活動が現れたものである。
たとえば、多くの人は、慢性的に水分不足である。高品質な水を十分に摂取していない。適切な血液組成には水は不可欠であるため、身体に十分な水分が取り込まれなければ、身体は水分を節約するような行動を取り始める。
日々、身体から失われる水分の大部分は、呼吸による。わずかな水蒸気であるが、呼吸の度に水分が発散している。だから身体が水を節約しようとする場合、ヒスタミンを生成して、気管支を収縮させ、呼吸による水分ロスを減らそうとする。
このヒスタミンが呼吸を抑制し、呼吸が困難になる。現代(西洋)医学は、これを「ぜんそく」と言う病気に誤診断するが、本当の原因は単なる脱水症状であることが多い。そして、水を処方し、根本原因である水分不足を解決して身体のヒスタミン生成を止める代わりに、西洋の医者は、気管支を強制的に弛緩さ せ、気流を促進するように抗ヒスタミン薬を処方する。そうすると、当然、更に脱水状態になり、患者の水分不足は更に深刻化する。
この例で分かってもらえるだろうが、身体は自ら癒やそうと努力しており、ヒスタミン生成の症状は身体が治癒しようとするメカニズムなのだが、西洋医学は、それを誤って解釈し、誤った措置で更に悪化させているのだ。
血圧
血圧も良い例だ。高血圧の原因は、私が「ヘドロ血」と呼んでいるものであることが多い。濃密で粘り気があり過ぎるため、身体の毛細管を自由に流れる ことができない。だから、そのような血液であっても身体を循環できるように、心臓はより激しくポンプを動かさないといけない。これが血圧を上げる。身体 は、濃厚な血液が全身にちゃんと行き届くように努力しているわけだ。血液が届かない細胞は死ぬ。それは最悪だ。
健康な血は、そんなに粘り気があってはならない。さらさらと自由に流れなければならない。血液に、適切に水分が補給され、正しい脂肪酸(特にオメガ3系を多めに)で栄養補給されていれば、心臓もそれほど懸命に全身にポンプで血液を送る必要もなくなり、血圧は自動的に下がる。(ストローで、水を吸うの と蜂蜜を吸う違いだと言えば分かってもらえるだろうか。蜂蜜が濃厚でネバネバしているほど、強い吸引力が必要だ。)
西洋医学は、この症状を完全に誤診し、「高血圧」そのものが病気だと言っている。そして、動脈壁を強制的に弛緩させることで人為的に血圧を下げる薬で、高血圧を攻撃している。
そうしたらどうなると思う?もう想像できると思うが、今度は血液循環の問題が発生する。濃厚な血液が全身の細胞に届かなくなってしまうからだ。頻繁 に高血圧の薬を飲む人が血行不良の問題を抱えることが多いのはこのためだ。根本原因である「ヘドロ血」の問題は、未解決だからである。
高血圧のような症状は、そうした根本原因の解決のために、身体があなたにメッセージを送る方法なのだ。多くの高血圧患者の場合、ただ単に水を多く摂ること、より新鮮な栄養分(例えば生の植物ジュース)とオメガ3脂肪酸を多く摂ること、そして獣肉(動物系食品)の摂取を急激に削減することが必要だ。そ のように食事を見直せば、たった5日ほどで、血圧は正常化する。血液に水分が補給され、循環系を自由に流れることができるようになるからだ。
あなたの身体は、こうしたことを全部知っているのだが、西洋の医者は一つも知らない。この重大な症状をもたらす根本原因が何かについては一考もされず、高血圧は病気として扱われる。
身体は常に自らを癒やそうとしている
「ぜんそく」も「高血圧」も架空の病気だ。自己完結した、単独の病気として存在するわけではないという意味だ。身体がバランスを維持しようとしている何らかのアンバランスが症状として表面化しているだけだ。
身体本来の治癒力を活性化させるためには、身体が何を伝えようとしているのか聴き取る力を身に付けなければならない。そして、薬剤、手術、化学療法などの毒物療法で邪魔するのではなく、本当に身体が求めているものを与えてやらなければならない。
西洋医学は、殆ど全てといってよいほど生理的な現象を誤解している。本当に健康になりたいならば、真の健康の法則に従って、身体の発するメッセージを解釈し直すことを学ばなければならない。たとえば、呼吸困難は、単に脱水症状に過ぎないことがある。高血圧は、水分不足か劣悪な食事内容の徴候かもしれ ない。
ガンは、細胞間のミス・コミュニケーション(意思疎通の障害)の徴候である。腫瘍は、細胞が分裂を止めるべきタイミングを知らせるメッセージを正常 に得ていない証拠である(腫瘍というのは、分裂を続けるわがままな細胞のことだ)。細胞間の通信は、食事、環境、精神状態、適度な日光浴などで復旧でき る。
身体は常に自らを癒やそうとしていることを忘れないでほしい。病気の「症状」というのは、自分自身の生理が発する救援要請であることが多い。賢い病人は、その救援要請に耳を傾け、何を欲しているかを理解し、自己解決する。賢明でない病人は、鎮痛剤、化学医薬品、手術など化学的に介入して症状を黙らせようとする。西洋の医者は、適切な症状の解釈法とバランスの回復法を訓練していない。症状を「抑え込む」訓練しか受けていない。人為的な干渉で症状を軽減 するということだ。
あなたにも自己治癒の奇跡がある
あなたの身体は、母なる自然が作った奇跡の一部である。免疫システムには、信じられないような複雑なナノテクノロジーが駆使されている。神経システムは、世界で最も発達したスーパーコンピュータの能力を凌駕しているのだ。感覚システムが持っている技術はあまりにも発達していて、世界で最も資金豊富な 研究所でさえも、鼻にかなう機械を持っていない。
生殖システムは、生命の奇跡である。骨格は、構造工学的にも驚異的な偉業を成し遂げている。そして、心臓や肝臓のような内臓には、実は、独自に記憶や感情を保存している。これは、臓器提供を受けた人が、しばしば元の臓器保有者の記憶や経験を受け継ぐことで証明されている。
つまり、あなたは自然の奇跡だ。そして、あなたの身体には、強力な治癒力が備わっており、あなたにできるのは邪魔することぐらいだ(たとえば医薬品で)。
悲しいことに、多くの人は邪魔している。鎮痛剤で身体を麻痺させる。化学療法で免疫システムを停止させる。炎症性の化学物質を含むワクチンで、神経システムにショックを与える。あらゆる種類の人工的な化学物質、処理、反自然的な治療で、身体本来の治癒力に干渉し、打ち消し、邪魔する。それが、治癒を 妨げているのだ。せっかく治癒している最中なのに治癒できなくしているのだ。自動的に、無意識に、何の努力もなしに治癒するというのに。
本当に自身を癒やしたいならば、まず、自分が奇跡的な自己治癒力を持った生物であることを認めることだ。そして次に、もしも自然に治癒が起きていな ければ、それは人工的な化学物質などの要素でうっかりと治癒プロセスを邪魔し、治癒能力を閉じ込めている可能性が非常に高いことを理解すべきだ。
治癒が発生するに任せれば、健康が手に入る
健康な人が健康なのは、一日中、スーパーフード(栄養素の豊かな食品)を食べ、生のジュースを飲んでいることだけが理由ではない。それと同時に、身体に毒物(医薬品、人工甘味料、MSG、その他加工食品の成分)を入れないようにしているからだ。化粧品、パーソナルケア用品、家庭の洗剤や、芝生の手入れ用品でも化学物質を避けているからだ。ホルモン剤や抗生物質を注入されまくった動物の肉を食べないようにしているからだ。そうして汚染から身体を守って いるから、彼らの生来の治療力が働いているのである。
あなたには私とまったく同じ治癒力を備えている。あなたの身体は、ガンも、糖尿病も、心臓病も、それから、「ぜんそく」とか「高血圧」と名付けられた架空の病気も、自力で治すことができる。本当に必要なことは、既にあなたが持っている治癒力を信じることに尽きる。そして、その治癒力を邪魔するものを 徹底的に避けることだ。
もし神と創造を信じる人であれば、あなたの身体は神の具現したものだと考えれば安心できるだろう。あなたは、神のように完全な治癒能力を持っているとういことだ。
もし進化とダーウィン説を信じる人ならば、あなたの身体は、何百万年という長い歳月を生き延びるのに成功した生物であり、病気を防ぐDNA構造を持っていることが証明されていると考えれば安心できるだろう。ワクチンや西洋医学の浅い歴史と比べてみるとよい。
どのようなアプローチで考えようとも、いずれにしても、あなたの身体は、驚異的な自己治癒力を備えた生物体であることがわかるだろう。あなたには既に強力な治癒の仕組みがあるのだ。
これは良いニュースだ。
あとは、自動的な治癒力が働くようにすれば良いだけだ!
(翻訳:為清勝彦
Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)
原文の紹介・関連情報
Heal Yourself in 15 Days...
Part Two -
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