マイク・アダムス(ヘルスレンジャー)
by Mike Adams, the Health Ranger
ここ2週間のあいだに数千羽もの鳥が原因不明の死を遂げているが、この謎を物理学的に説明できそうな事象が明らかになりつつある。発端はタンパ国際空港(フロリダ州)の滑走路だ。滑走路に描かれた番号表示を書き換えるため、すべての滑走路が閉鎖されていた。なぜこれらの表示は書き換えられたのだろうか? それは
地球の磁極が移動しており(ポールシフト)、
以前滑走路に書かれた数字が航空機の精密な磁気測定器の値と一致しなくなってしまったからだ。
Psyorgでは以下のように説明している。
空 港の第一滑走路は18R/36L、つまり、北から進入した場合は北から180度(真南)の角度で、南から進入した場合は北から360度の角度で走る。このほど米連邦航空局(FAA)は、磁北極の移動に対応するため、これを19R/ 1Lに変更するよう空港側に要請した。このことから、
物理学的事実その1が導き出される。
物理学的事実その1:地球の磁極は移動している
(ほんのわずかではなく、空港の滑走路に影響が及ぶほど)
地球の磁場の役割
地球の磁場は、「太陽風」などの宇宙からの電磁的影響から地球を守ってくれている。
磁気圏は地球の固定磁場によって形成される電磁的バリアのようなもので、危険な光線が地表に達するのを防ぐはたらきがある。
磁気圏の図解は
こちら。
物理学的事実その2:地球の磁場は過去数百回入れ替わっている地球の磁場は、数千年に1度の間隔で「入れ替わって」(または極転換して)いる。これを
地磁気逆転という。この入れ替わりの間、磁場は非常に弱く混沌とし、「乱流」が発生して磁気圏に裂け目ができることがある。
こうした磁気の裂け目や弱まりから、通常は磁気圏で遮断されている外界の物質が進入し、鳥が飛ぶような低い高度にまで降りてくるということも、理論上可能である。
先週
ロシア非常事態省(MCHS)は、地球の磁気圏は弱まっており、「有毒の宇宙雲」が大気圏にまで進入し、鳥に影響を及ぼしているという警告を発表した。
この「宇宙雲」は
夜光雲と呼ばれ、非常に高い高度(約50マイル)に存在し、微小いん石などから
宇宙塵を集めるといわれている。
注目すべきは、夜光雲が非常に高い
レーダー反射率を持つということだ。これは、これらの雲が気象観測システム上に巨大なレーダー様の痕跡として現れることを意味する。
物理学的事実その3:夜光雲は非常に高いレーダー反射率を持つ気象レーダーは鳥の大量死の際に現象を記録する さて、ここから話はいよいよ佳境に入る。アーカンソーの空から鳥たちが落下し始めた時、ノースリトルロックにある米国立気象局では、レーダーモニタに異常な現象を記録していた。
「雨雲ではない何かの兆候が見られました」と
NWS(国立気象局)のクリス・ボナンノは語る。レーダーが捉えたものは、断じて雲や暴風雨ではなく、
何かまったく別のものだったという。
このレーダー画像が記録されたのとほぼ時を同じくして、鳥たちは空から落下し始めた。
ここ数週間、何十万もの鳥や魚の死骸が地球上のあちこちで見つかっている。これまでの大量死の一覧は
こちら。
同じデータが
GoAskMattのマットがまとめた
画像にも反映されている。(マットの許可により掲載)
仮説:何が起こっているのか? 少なくとも鳥に関しては、
猛毒の宇宙雲が大気圏の低い場所まで到達して飛行中の鳥が死に、地上に落ちたという仮説が成り立つ。死んだ鳥に見られる「鈍的外傷」(訳注:打撲・衝突・墜落などによる負傷)は、地面にぶつかったときのものと思われる。
この怖ろしい宇宙雲の中の、いったいどんな成分が鳥を死に至らしめたのだろうか?一つの可能性として、これらの雲は磁気圏の裂け目に沿って移動しており、そこにフライト中の鳥を「フライ」にしてしまうような
致死性の放射線が存在していることが考えられる。(しかし、この仮説には下記のような疑問もある。)鳥の死因が放射線被曝であるか調べる組織検査が行われたかどうかは、不明である。また、放射線が大気圏の低層にまで達していたならば、そこにある植物や木も枯れるはずだが、そうした事象は、少なくとも私の知る限りは確認され ていない。
もう一つの可能性として、宇宙雲から超低温の突風が吹きだし、飛行中の鳥が凍死したというものがある。しかしこの場合も植物への影響があるはずだが、そうした事象は確認されていない。
いちばんありそうなのは、鳥たちは飛行中に呼吸している
空気の組成が変わったことにより死んだ、という説明である。夜光雲を構成する成分の多くは、
シアン化水素という有毒ガスであることがわかっている。化学者ならばおわかりのことと思うが、
EUTimes.netではこのように解説されている。
シ アン化水素はまた、星間雲のなかにも主に2つの反応により生成される。中性ー中性反応(CH2 + N → HCN + H)または解離性再結合(HCNH+ + e- → HCN +H)だ。解離性再結合のほうが30%ほど優勢である。しかし、HCNH+は直線形の分子構造のものでなければならない。(HCNH+の)構造異性体であるH2NC+と解離性再結合した場合、イソシアン化水素(HNC)のみが生成される。次は人間? 俄然気になりだしたのは、
このシアン化水素の毒雲は私たちの暮らす大気圏まで到達するのか?ということだ。
理論的には地表に達する可能性がある。私たちの生活圏、たとえばニューヨークなどの大都市に毒雲が降りてきたならば、
何百万人もの大量即死という事態も考えられる。
シアン化水素の雲への備えなど、誰もしていない。プレッパー(訳注:恐慌や大災害などの危機に備える人々。最近米国農村部で増えている)でさえもだ。私自 身、食料や緊急用品を備蓄しているものの、外宇宙から突然シアン化水素ガスが襲ってきたら、たぶん生き残れないだろう。
シアン化水素は殺鼠剤として、また製薬原料としても使用されていることがよく知られている。(薬に使われていてもまったく驚かないってどういうこと?)
ウィキペディアによると、シアン化水素は非常に高い致死性を持つ。
1立方メートルの空気中に300mgのシアン化水素が存在すれば、人間はおよそ10分で死に至る。シアン化水素濃度が3500ppm(1立方メートルあたり約3200mg)であれば、1分で死ぬ計算となる。この毒性はシアン化物イオンによるもので、シトクロムC酸化酵素と呼ばれるミトコンドリア内の酵素を封 鎖することで細胞内呼吸を阻害する。
興味深いことに、シアン化水素を化学薬品として開発したのは他でもない、IG・ファルベン社である。IG・ファルベンは、ナチス政権下で積極的に戦争協力を行った製薬トラストだ。第二次大戦後に13人の役職員が戦犯として有罪となり、トラス トは解体された。分割されたうちの1社はバイエル社である。
シアン化水素は化学兵器として広く知られており、捕鯨用の銛の先にも仕込まれている。
物理学的事実その4:シアン化水素は鳥や人間を即死させる兵器実験や攻撃の可能性は? 化学兵器として使用されているということから、気象兵器実験の副産物ではと考える人もいるかもしれないが、それもあながち荒唐無稽とは言えない。アブダビの科学者たちは、欧州で設計された気象制御システムを使って、アブダビの町に雨を降らせること に成功している。(詳細は近々掲載予定)
一方米国では、HAARPが大出力の周波数を電離層に直接照射する実験を行なっている。ビデオは
こちら。
直接の証拠があるわけではないが、HAARPの技術によって、磁気圏が私たちの暮らす大気圏にシアン化水素の夜光雲を送りこむよう変容する、ということは考えられる。現時点では憶測の域を出ず、こうしたことが起こっているという証拠は何もないが。
しかしもしこれが現実なら、実によくできた兵器である。敵地の上空を狙って発射すれば、1~2分でシアン化水素ガスで皆殺し。しかる後にビームを切って、「天変地異」とか説明不能な大気の謎のせいにすればいい。
推測だが、現在北米で発生している鳥の大量死は、上のような兵器の精度確認であるとも言われている。もちろん根拠のある話ではなく、そのようなシステムが実用されているのか、それ以前に実現可能なのかについても確たる証拠はない。
HAARP公式サイトでは、自らについて「電離圏物理と無線科学の研究機関」と説明している。また、HAARP波が電離層ではね回り、「不規則構造」(訳注:電離層の濃密度帯) すら突き抜けて最終的には高軌道衛星まで到達する図を掲載している。これらの衛星は主に、地上およそ2万6千マイルに位置する
静止軌道上にある。夜光雲がある高度50マイルよりはるかに高い場所だ。
ところでHAARPのサイトには、「セキュリティ・メッセージ」なる次のような警告が掲載されている。
HAARPは合衆国政府のコンピュータ・システムです。本システムはワールドワイドウェブサーバーとして機能し、非機密プログラム情報のみを一般公開します。(中略) 許可なくデータアップロードや情報改ざんを試みること、セキュリティ機能の無効化・回避、本来の目的以外にシステムを利用することは禁じられており、コンピューター不正行為防止法(1986年施行)およびその他の適用法に基づき、告訴されることがあります。
ジェシー・ベンチュラ(元ミネソタ州知事)がHAARPへの質問を試みたときには、官僚の激しい抵抗・妨害に遭ったという。何が起こったかはこの
ビデオでご覧いただきたい。
これはHAARPが有毒な宇宙雲を大気圏に流れ込ませ、鳥を殺すために使われた兵器だということを意味するのだろうか? とんでもない。情報不足の現時点では、飛躍と言わざるを得ない。しかし、
HAARPは活動内容を語らないということ、そしてそれは「無線科学の実験」にとどまらないということはわかっている。
また、地球の磁極や気候に異変が生じていることもわかっている。鳥が文字通り「空から落ちて」死んでいることもわかっている。これらの事実を軽視すべきではない。「自然」が引き起こしたのかもしれないし、人為的行為の影響とも考えられる。
いずれにせよ、地球上の生命をいとも簡単におびやかす事象が発生していて、それが鳥や魚に限った例だといえる理論的根拠はない。
何人かの博士が、こうした大量死への懸念をあっさり否定し、「よくあること」としている。従来、学者というものは、
大局を見失うプロであり、この件に関しても最も重要な事実を取ってつけたように軽視している。たしかに鳥は毎日死んでいる。しかし、これほど
まとまってではない。
言い換えるなら、鳥は通常何千羽も空から落ちてきたりはしない。あたりまえの理由で死ぬのとは、見るからに異なった状況だ。誰の目にも明らかではないだろうか......学者以外には。
結論としては、現時点でこの謎の死を確信を持って説明することはできない。しかし、
理由もなく何千羽もの鳥が空から落ちてくることなどないとは言える。注意深く見守り、記録し、理解すべき根本的原因が存在する。注目に値する仮説はいくつもある。自然現象に起因するものもあれば、陰謀的なものもある。
この先も地球で暮らしていくためには、すぐにでもこの謎を解決することが重要だ。謎のままでは、そのうち私たちが犠牲者になるかもしれない。
(翻訳:渡辺亜矢
Japanese translation by Aya Watanabe)
原文
Earth's magnetic pole shift unleashing poisonous space clouds linked to mysterious bird deaths