たくさん食べることで、本当に治癒できるだろうか? 直観的には間違っているが、実は、身体本来の治癒力を加速させる方法には、たくさん食べる方法もありうることを述べたい。
もちろん、但し書きがある。ジャンクフード、加工食品、工場で製造した物をたくさん食べるという意味ではない。そんなものをたくさん食べれば、当然、病気を促進する。今回詳しく紹介するのは、特定の食品と栄養豊富な食品(スーパーフード)をたくさん食べることだ。
この「たくさん食べる」方法の肝心なところは、「何もかも忌避する」という罠(これは健康を改善しようと思っている人にとって心理的な障害になるだ ろう)に陥るの避けることである。「何もかも忌避する」のを求めるのは、脅迫的であり、くどいと感じられることもある。チーズもだめ、砂糖もだめ、ダイエットソーダもだめ、加工肉もだめ、MSGもだめ、等々、延々と続く。多くの人は、このように延々と続く膨大な忌避リストを示されると、健康になるのは無 理だと思ってあきらめる。
それで私は、まったく逆の手法を提唱する。たくさん食べるべき正しい食べ物に集中し、その他の食品のことはあまり気にしない方法である。主流の消費者に近い人にとっては、よりバランスのとれた取り組みやすい手法と言えるだろう。
だが、それで効果が出るのだろうか? たくさん食べることで、本当に身体を癒すことになるのだろうか?
たくさん食べることが本当の治癒になる仕組み
その方法はこうだ。人間が1日に食べられる量には、身体的に限界がある。だから、特定の健康に良い食べ物を食生活に加え、そうした食べ物をたくさん食べる目標を設定すれば、わざわざ努力もなく自動的に、他の食べ物の量を減らすことになる。
たとえば、今回の作戦の1つに、毎日3個の果物(まるごと)を食べることを目標に設定している。毎回の食前に1個だ。例えばリンゴ、梨、桃、マンゴー、大きなプラムなどを、毎日、合計で3個、食べるようにしてほしい。ここで重要なのは、毎回の食事の「前」に、果物をまるごと1個食べることだ。
この作戦目標に従っている内は、忌避すべき食品のことはあまり心配しなくてよいだろう。必ず毎日3個の果物(まるごと)を食べること以外は、普段通りに食べればよい(ドライフルーツは不可。相当の大きさの新鮮な果物をまるごとでなければならない。)
この作戦が健康増進に効果的な理由は、毎日3個(各食前に1個)の果物をまるごと食べることで、それほど努力をすることもなく、忌避すべき食品のことを心配することもなく、自動的に健康的でない食べ物を締め出すことができることだ。
例えば、毎日、マクドナルドで食べているとしよう。そして、毎日昼食には、ビッグマック、フライ、コークを注文するとしよう(そんな人がこのNaturalNewsの読者であるという想定は変だが、とりあえず仮定しておこう)。「たくさん食べる」作戦を実行すると、毎回マクドナルドで食事する 前に新鮮な果物をまるごと食べることになる。そうすると2つの重要な現象が起きる。
(1) 果物は、調理された食品、加工食品、化学成分などの有害な成分から身体を保護する栄養分を含んでいる。(果物には天然の薬が含まれているから)
(2)まるごとの新鮮な果物は、物理的に胃のスペースを多く占領する。そのため、満腹感を覚えるのが早くなり、他の物に手を出すのを止めてくれる。過去になく、 ビッグマックとフライを食べ切れなくなるかもしれない。どうしてだろうと訝しむだろう。そして気付く。そういえば、食事の前に新鮮な果物を食べたのだ!
当然ながら、有機栽培された果物を勧めるが、そうでないとしても、食べないよりは普通に栽培された新鮮な果物を食べる方がずっとましだ!
スーパーフードをたくさん食べる
この作戦に必要なのは果物だけではない。毎日、若干のスーパーフード・サプリメントを食べてみてほしい。できれば正午前がよい。
私がスーパーフード補助食品と言っているのは、微細藻類のことである。例えば、クロレラ、スピルリナ、あるいは、食材由来のビタミンであり、PureSynergyが提供しているようなものである。粉末、錠剤、カプセルの形態になっている。毎日午前中に(朝食後でも昼食前でも)、これらスーパーフードのサプリメントを一つかみ口に入れてみてほしい(もちろん水と一緒に)。これらの栄養分がいっせいに身体にやってくるのに慣れるため、初めの数週間は、食 物と一緒に摂取したいと思うかもしれない。
注意:ビタミン剤を飲むことは勧めない。多くのビタミン剤は、合成化学物質で製造されている。私は本物の食物のことを話しているのだ。サプリメントの形態を取ってはいるが、スーパーフードである。〔訳註:スーパーフードとは、微量ミネラルなど、通常の食品では不足しがちな栄養素を豊富に含んだ食品のことである。著者は、あまり海の物(海草)を食べないアメリカの食習慣を前提に、海産物が含有するミネラルの摂取を勧めている。また、農薬と化学肥料の大量投与で土壌そのものにミネラルが不足しており、昔であれば野菜や穀物に自然に含まれていた栄養素が摂取できなくなっていることも理由である。そうした本 来必須の栄養素が不足していることが、満腹にもかかわらず食べ物を求め続ける原因であると、著者は指摘している〕
これを実行すれば、あなたの身体には実に驚くべき変化が生じる。非健康的な食べ物への渇望が消え始めるのだ。健康に悪いスナック食品や炭水化物への渇望が、30日以内に突然、弱まっていくことに気付くだろう。以前は食べたくてたまらなかったクッキー、ドーナツ、アイスクリーム、揚げ物を、もはや食べ たいと思わなくなるだろう。
どうしてそうなるのか? それは、食べ物の渇望の多くは、単純に栄養を希求する身体の生化学的な表現に過ぎないからである。スーパーフードのサプリメントは、身体に不足している栄養素をふんだんに身体に供給してくれる。もはや必須のミネラル・微量栄養素は不足していないと身体が認識すれば、自動的に 食べ物への渇望はオフになり、何を食べるかという選択のコントロール権は、あなた自身に戻るのだ。
スーパーフードを食べるもう一つのメリットとして、その分、他の食べ物を減らすことにもなる(一日に食べることのできる物理的な量は限られているから)。午前中にスーパーフードを食べる習慣を身に付けると、努力もなく自動的に他の食べ物を締め出すことになる。
本物の塩をたくさん食べる
これは、多くの人にはショックだろう。悪質なアドバイスだと罵る医者もいるだろう。だがそれは、本物の塩と加工された「精製」塩の違いを知らないだけのことだ。精製塩は、良くない。本物の「全塩」(full-spectrum salt、未精製塩)は良い!
加工塩は、血圧を上げ、病気を促進する。一方、「全塩」は、真逆の効果を持つ可能性がある。塩気のあるスナック食品を渇望するのは、「全塩」を渇望しているだけじゃないかということに、私は長年かけて気付いた。
私がスナック食品を渇望していたとき、「全塩」をまぶした生のナッツなどを食べると、100%の確率で渇望が消えた。運動をすればするほど、発汗で塩分を失うため、塩分を取り戻す必要が生じる。私自身、定期的に運動し、菜園でとれた新鮮な野菜のジュースを飲んでいるが、頻繁に塩分不足になっている。 そこで、私は、食事に塩分を加えないとならず、生のナッツに全塩をふりかけたり、他の食材に塩を加えて食べている。
全塩の製品については、
こちら(http://store.naturalnews.com/index....)を参照されたい。
今現在、高血圧の徴候があるならば、まず加工塩を食事から排除した上で、「全塩」を加えるべきだ。また、自然療法医に相談して確認してからにしてほしい。もし、血圧が正常ならば、食事に「全塩」を加えることは、一般的に言って、極めて安全と思われる。
毎日、新鮮なスーパーフードのスムージーを飲む
健康改善のため食習慣に加えるべき最後のものは、スーパーフードのスムージー(飲み物)だ。
飲む時間はいつでも構わない。新鮮な搾りたての果物・野菜を8オンス(227ml)のグラスに1杯、毎日の飲食物に加えるようにしてみてほしい。私は午前中に飲んでいるが、午後や夜に楽しんでもよいだろう。朝食に飲む人もいる。
材料は、新鮮なものに限る。例:セロリ、パセリ、キュウリ、リンゴ、西洋ナシ、スイカ、ビート、ケール、ブロッコリー、ベリー他。ステビアなどの天然甘味料であれば、加えても良いだろう。
このジュースは、自分で作る必要がある。最適なジューサーは、私が
NaturalNewsで推薦しているHurom Slow Juicerである。
これを実行すると、生きた栄養分が炸裂する。単純に毎日の食事にこのスムージーを加えるだけで、あまり健康的でない他の食品を締め出すことができる。苦労もなく、自動的にそうなる。
新鮮なジュースを毎日作ることができないならば、次善の策として、スーパーフード製品を水に混ぜて飲む方法がある。これについては、様々な選択肢がある。これまで私は、
Rejuvenate,
Boku Superfood,
Pure Synergy,
Healthforce Nutritionals,
Living Fuelなどを推薦してきた。新鮮さと「生きている」という意味では、新鮮な材料で作った自家製のジュースには到底及ばない。あくまで次善の策である。だが、通常の生鮮食品では得られないような広範な栄養素の組み合わせを得ることもできる(例えば超健康に良い海草エキス)。
その辺の店で売っているスーパーフード製品(殺菌され、ボトルに入っているもの。例えばNakedJuiceとかOdwalla)が、本物のスーパーフード製品と同等で代用になるという勘違いはしないように。殺菌処理されているため、私が求める良質な スーパーフード飲料の必要条件を満たしていない。もちろん、コークやペプシよりは良い。だが、上記で推薦したスーパーフード製品ほどは良質ではない。
たくさん食べる方法は効果的だ!
以上、良好な健康にするために、たくさん食べることを述べてきた。
・毎日3個の新鮮な生の果物を食べること(各食前に1個)。
・毎日、一つかみのスーパーフード・サプリメントを飲むこと。
・全塩を多く摂ること(加工された「精製」塩と置き換えられれば理想的)。
・毎日、新鮮野菜(スーパーフード)のスムージーを飲むこと。
そして避けるべき食べ物のことは、あまり気にしなくて良いのがポイントだ。食事に何を「追加」するかだけに専念すれば良い! その他は、普段通りに、何でも食べてOKだ。上記の4項目だけを毎日の食事に加えてみよう。
そうすれば、他の食事が世界最高のものでなくとも、あなたの身体の健康状態には、著しい変化が起きることだろう。
食べてはいけないものに、それほど神経質にならなくて良いことも分かるだろう。ストレスを大幅に減らすことができる。単純に食事に追加すればよいので生活の喜びも増すことだろう。あとは、あなたの身体の生理がそれを活用するだけだ。何を食事に加えるかだけに集中されよ!
通常、食事療法はもっと厳しい内容であるが、それとはまったく異なる健康へのアプローチである。厳しい食事療法は、一部の人には有効だが、大半の人はうまく行かない。大部分の人々は、相変わらずレストランで食べたり、ちょくちょくスナックをつまんだり、加工食品を食べてしまう。今回概説したアプロー チは、こうした人々にとっても、強力な栄養的なメリットを与えることになり、健康に悪い食品を、遥かに良い食品で置き換えることになる。
また、このアプローチは、大きなストレスにさらされている人、どんな食品・材料を避けるべきか細かく考える暇のない多忙な人にも有効だと思う。毎日の生活に4つのことを加えるとだけ覚えておけば良いのだ。
・3個の新鮮な果物
・若干のスーパーフード・サプリメント
・全塩(未精製塩)
・新鮮野菜(スーパーフード)のスムージー
そして「梨の木のヤマウズラ・・・」〔訳註:忘れないようにという呪文〕
(翻訳:為清勝彦
Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)
原文の紹介・関連情報
Part Eleven -
Eat MORE (not less)