15日間で自力で癒す 第15回 「症状」は身体のメッセージ

投稿日: 3/25/2011

今回は、内面に焦点を移していく。身体に耳を傾け、身体が本当に訴えていることを理解することで自己治癒力を高める。

医学では、「症状」というと、何か悪いものを指す言葉のように使われている。医者は「病気の症状」と言い、症状を抑圧するために化学物質を処方する。痛みがあれば、鎮痛剤を処方する。高血圧であれば、人工的に血圧を下げる化学物質を処方する。

こうして症状を診断し、症状を抑圧する行為が、「主流の医療」と呼ばれている。

だが、それが根本的に間違った医療だとしたらどうする? 症状というものが、災難ではなく、実はプレゼントだったなら、どうする? 症状が、本当は健康に関する大事な情報を伝えるメッセージだったら、どうするのだ?

今回は、まさにその話である。(まだご存知なければだが)症状は、メッセージを運んでいる。助けを求める身体の叫びだ。そして、症状を抑圧するので はなく、メッセージに耳を傾けることを学べば、自分自身に備わっている本来の健康パワーを解き放つ重要なきっかけになるだろう。

医薬品は心身を鈍感にする



一般の医者は、症状は抑圧するもの、打ち消すもの、滅ぼすものだと教育されて医者になっている。だから、治療というものをホリスティック(全体論的)にとらえて、症状は治療の一部だとは考えない。だが、本当のところは、まさに治療と一体なのだ。

例えば、フリスビーをしていて捻挫したなら、身体は痛みをメッセージとして送る。そのメッセージには、「この部位は負傷した。治るまで使わないで」という重要な情報が含まれている。そのメッセージを尊重するなら、あなたは足首が回復するまで待つだろう。足首が治り、再び使っても安全になれば、痛みも 消える。そうなれば、また足首に体重をかけても大丈夫だ。

こうして、痛みは、身体の活動を賢く制御している。負傷を悪化させないよう指示してくれているのだ。だが、鎮痛剤は、痛みを鈍くし、メッセージである痛みを人為的に遮断してしまう。鎮痛剤を使えば、負傷した足首のまま遊び続けることができる。そしてケガが悪化し、新たな苦痛が生じる。最後には、治癒 不可能な損傷を生涯抱えることにもなるだろう。

だから痛みには耳を傾けるべきであり、無視してはいけない。しかし、メッセージは、痛みだけではない。

皮膚と爪が教えてくれること



皮膚もメッセージを伝える。皮膚に発生していることは、内臓に発生していることを反映している。たとえば、顔にブツブツがあるならば、消化管でも同じようなことが起きている。顔のブツブツは、食事内容を浄化する必要があることを教えてくれるサインだ。しばらくの間、動物性の食品(酪農、肉など)を全 部やめて、植物性の食事にし、毒を抜く必要がある。

皮膚が乾燥して、かゆかったり、カサカサするならば、オメガ3脂肪酸が不足している証拠である。また、主要ビタミンもしくは栄養素が不足している可能性もある。チーアシードのような植物源の油や魚油の摂取を増やすことでオメガ3系を多く摂取し、スーパーフードを加えることで、ビタミン不足を補うと良 いだろう。

指の爪も、たくさんのメッセージを伝えている。変形・変色した爪は、慢性的な栄養不足(ミネラルと一部のビタミンの不足)を示している。爪が、波打っていたり、割れていたり、変色したりしていれば、すぐに自然療法医を訪ねた方がよい。指の爪は、身体で何が発生しているかを教えている。爪は身体から 生えてくるのだから当たり前と言えば当たり前だ。栄養不足や慢性的な内臓の問題があれば、爪に現れているはずだ。

また、舌も、健康状態を能弁に伝えている。伝統的な漢方医は、舌を診て(脈も診る)、身体の内部で何が起きているかを探る。舌を使った診断は、極めて正確である。変色した舌で、粘液性の層を持ち、両側に厚い隆起があるなど不健康な特徴があれば、肝臓、腎臓、心臓、肺、消化管に問題があることを直接的 に示している。

舌と脈による診断に関心があるならば、漢方医を探すと良いだろう。残念なことに、アメリカの漢方医は、州の医療当局に逮捕されることを恐れて、本当 に効果のある医療行為ができない状態だ。中国の経験豊かな漢方医ならば、単純な診断をするだけで、MRI検査よりも多くの情報を得ることができる。

入ったものは、必ず出る



さらに精密に身体の症状に注意を払うには、身体から出るものを観察すると良い。

・体臭はあるだろうか? もしあるならば、食事内容が汚れている。牛乳、バター、肉が多すぎる。

・口臭はあるだろうか? 原因は体臭と同じで、食事が汚れている。または消化器の健康状態に問題がある。

・大便が固すぎる、柔らかすぎる、あるいは不健康な感じに見えるだろうか? 自然療法医に相談するとよい。大便は消化器官の健康状態を示している。

・尿に変な臭いがあるだろうか? アスパラガスを食べた後はそうなるが、通常は、悪臭があってはならない。もし奇妙な臭いがあるならば、自然療法医を訪ねてアドバイスを受けるとよいだろう。

・ときどき過呼吸になるだろうか? それは、過剰に酸性に偏った食事をしている証拠の可能性がある。または、糖尿病前症かもしれない。自然療法医に相談しよう。

こうして見ると、身体から出るものは、身体内部で発生していることを如実に示していることがわかるだろう。昔の医者は、実際に患者の尿を味見していたという話を知っているだろうか? 尿を味見するだけで、病気を診断できたのだ。

もちろん、今時の普通の医者は、患者の尿を味見したりはしない。その代わりに高価な小便を与える。HRT(ホルモン)薬、精神薬など高額な化学物質をあなたの身体に充填するのだ。結局は、小便となって下水管を流れていく。まさにお金をドブに流しているようなものだ。

身体の望みを聞くこと



身体は、渇望することで欲しいものを伝える。身体が必要なものを食べるように、微細な意識下のメッセージで仕向けている。だが、多くの人は、この身体の渇望メッセージを誤解し、本当に身体が渇望しているものではなく、健康に悪いものを食べてしまう。

たとえば、身体が塩(本物の塩であって、ジャンクフードに入っているような加工されたナトリウム塩ではない)を渇望すると、塩味のスナック食品を食 べたい衝動を感じるだろう。だが、本当は、全塩を渇望していることが多い。全塩(full-spectrum seasalt)をまぶした新鮮なナッツを食べてみて、渇望がおさまるかどうか様子を見るとよいだろう。

チョコレートを渇望するのは、身体がマグネシウムが欲しいと叫んでいるに過ぎないことが多い。身体は「もっとマグネシウムを食べて!」というメッセージを送っているのに、あなたの意識は、チョコレートをもっと食べたいと誤解してしまう。そして問題なことに、現在市販されているチョコレートの大部分は、過剰に加工されており、殆どマグネシウムが残ってないか全く無い状態だ。もし本来のミネラルを含んだものが欲しいならば、本物のチョコレートを買うべ きである。

身体は水を求めていないだろうか?



水分の不足は、いろいろな病気と誤診されるような症状を引き起こす。慢性的な水分不足により、喘息、高血圧、空腹、腎臓疾患、心臓疾患、便秘といった病気(症状)が発生する。

水をたくさん飲む習慣を身に付けること(脱水効果のあるソーダのような飲み物は避けること)で、こうした症状の根底にある問題を解決できる。そして、症状の多くは、数日から数週間、数ヶ月で消えるだろう。

症状の根底には何がある?



普通の主流の医者のところに行くことは、「症状」を見極めるという意味では、大変有益なことがある。西洋医学の医者は、根底にある原因は何もわかっていなくとも、表層的にどこに問題があるのか突き止めるのは、実に得意だ。

だから、西洋医学の医者の診断を受けたなら、その診断結果を家に持ち帰って、役立てるとよい。たとえば、高血圧と診断され、有毒な血圧薬を飲むように勧められたとする。その場合、ベストな行動は、処方箋を破り捨て、自然療法医を探し出し、高血圧症状の根底にある本当の原因を解消するためには(化学物 質を身体に注入する代わりに)どうしたらよいか尋ねることだ。

おそらく、いろいろな栄養欠乏(オメガ3系の不足であることが多い)があり、それに加えて水分の欠乏と劣悪な食事内容が原因であることが多いだろう。これら3点を修正すれば、血圧症は解決することが多い。もちろん、特異なケースもある。だから、自然療法医に相談して自分にとって最適な方法を確認し てほしい。

症状は大切な「情報」



症状を封じ込める薬を飲むというインチキにだけは引っかかってはいけない。症状は、根本原因は何かを突きとめる手がかりだ。そして、突き止めた原因 を、ホリスティックな自然療法で解決していく。それが、身体に耳を傾け、メッセージを役立つ形で解釈し、自分自身を健康へと導く方法である。

症状を薬で覆い隠すのであれば、何の知性も必要ない。薬さえ飲めば、どんな馬鹿にでも出来ることだ。そして、薬局と製薬会社は大喜びする。だが、成熟した知性ある人間ならば、自らの身体のメッセージ(症状)に耳を傾ける。そして、身体に何が発生しているのかを見極める。

症状を抑え込むのは、子供じみた未熟な医療法だ。知性ある大人であれば、ホリスティックな医療法を実現するため、症状に耳を傾けて学ぶ。あなたは、どっちの医療法を選択するだろうか?

訳者あとがき



「15日間で自力で癒す」シリーズ全15回が完結した。特に終わりと明記してないが、全15回のはずなので終わりなのだろう。洋画も唐突にthe endが出ることがあるが、西洋人というのは唐突に終わる性癖があるような気がする。

このシリーズは、もちろん個人レベルの健康のために役立つ情報として読んで頂ければよいと思うが、私としては、それだけに留まることなく、地球全体の健康を考えるためのヒントを得たいという思いで翻訳してきた。例えば、血を清浄に保つことと、水を清浄に保つことには、通じるものがあるだろう。また、人間社会という意味でいえば、マネー(信用)が血液である。人間社会は「法律」により実体を与えられているように見えるが、基本的には宗教であり、人間の想念の産物である。その想念とは、国は存在する、政府は存在する、法律は守らないといけないなどと、多くの人が「信じる」ことで成立している。従って、マ ネーは「信用」と言われるが、本当に人と人が信頼するという意味での「信用」でなければ、本来はならないのだろう。

最終回は、「症状」に耳を傾けることの大切さが説かれている。我々は、「原因」を究明することなく、「症状」に対処することに終始しがちである。そのために、新たな問題の「原因」を作ってしまう。

例えば、ロックフェラー財団は、「症状ではなく原因を治療する」という理念を貫いた結果、根本原因は「劣悪な遺伝子」にあるという論理展開になり、遺伝子を改良すれば社会問題も解決できるという結論に達したわけである。そして、実際に劣等人種という地球の癌細胞を駆除してきた。だが、これは癌の切除 と同じで、実は対処療法に過ぎないのだ。もちろん、反対に、邪悪な世界支配者・腐敗した権力を打倒することも、実は対処療法に過ぎない。

本当の原因を見極めることは、かなり難しいのである。

(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo

原文の紹介・関連情報



Heal Yourself in 15 Days...

Part One - Remove barriers to healing

Part Two - Unleash your inner healing potential

Part Three - You are what you absorb

Part Four - Transform your health by making new blood

Part Five - Experience the healing potential of living plant juices

Part Six - Accelerate your healing with a 24-hour fast

Part Seven - Reject the mainstream crowd

Part Eight - Stop making disease

Part Nine - Correct your nature deficiency

Part Ten - Protect your skin exposures

Part Eleven - Eat MORE (not less)

Part Twelve - The "Attitude of Gratitude"

Part Thirteen - The people around you

Part Fourteen - The joy of exercising in nature

Part Fifteen - Listening to your body's informative symptoms

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