ビッグブラザー政府のEケアは血液まで監視する

投稿日: 3/25/2011


マイク・アダムス(ヘルスレンジャー)

By Mike Adams, the Health Ranger

米国政府がヘルスケア(医療)独占を達成した。そして今、国民が、医師の処方箋を遵守してちゃんと薬を飲んでいるかを政府が遠隔監視する新技術が進行中だ。米国上院の「高齢化に関する委員会」で言及された新技術は、「電子的な送信機を装備した錠剤」により、患者が医師の指導に従っているかを追跡・把握し、その情報を医療行政機関に同報(ブロードキャスト)するものだ。その情報を受けて、当該機関は処方箋の「遵守状況と有効性」をチェックすることにな る。

「新進の技術を使えば、錠剤に電子的な送信機を埋め込むことが可能であり、その送信機からユーザーの腕時計に情報を送って、薬を飲んだかどうかを表示できる」と、バージニア大学のロビン・フェルダー教授が委員会で述べている。「この装置はブロードバンド方式で接続可能であり、医療指導の遵守状況と有 効性に関する電子的な医療データを最新情報に保つことができる」

つまり、例えば、あなたが処方された精神病の薬をちゃんと全部飲んでいるかどうかを政府の健康管理者が知ることができるのだ。もしもあなたが、医者 が処方した医薬品から逸脱するようなことでもすれば、政府の健康管理当局が自宅にやってきて、きちんと薬を飲むように指導することも可能だろう。

化学療法などの有毒な治療から子供を守ろうとしている保護者などには、政府の健康管理当局の監視の目が光ることになる。危険な医薬品を飲まずにトイレに流したなら、電子追跡信号が検出されず、薬を飲んでいないことが健康管理当局にバレてしまう。

Eケアに備えよ



こうした変化は、すべてEケアと呼ばれる新手の国民攻撃の一環だ。Eケアでは、自宅にいる国民を監視し、政府に情報を送る様々な医療装置が活用される。例えば、血圧モニター装置は、あなたの血圧を政府が認可した医者に送信できるだろう。血糖モニター装置は、糖分を食べ過ぎたかどうかを判定し、それを 相殺するために糖尿病薬を飲むように命令するだろう。

ビッグブラザー政府は、医療を独占したいだけではない。国民が医療に従順かどうかを監視したいのだ。もしも医薬システムから離脱するような行動があ れば、例えば親になる資格はないと判定されるだろう。あるいは、単純にキチガイだと認定されるかもしれない(そして精神病薬を飲まされる)。

ビッグブラザーは、あなたの食事内容まで覗き込む



この遠隔監視技術の究極の目的には、血液をモニターするチップを腕にインストールすることがある。そして、2~3分ごとに、血を標本抽出し、診断・検査を行う。この装置は、ガンの兆候や肝臓の問題を早期検出するという良い面でも利用されるが、同時に、国民の日常的な食習慣を覗き見るためにも利用され る可能性がある。

たとえば、ビタミンCを過剰に(CODEX:食品規格で認められた範囲を超えて)摂取するならば、警告が発信され、政府の医療当局が自宅にやってきて、「非準拠」のビタミンを没収するだろう。

また、ガンの予防になるビタミンDのレベルが十分に高ければ、「日光を浴びる時間が長すぎる」罪で逮捕し、窓の無い病院に放り込まれるかもしれない。「皮膚ガンから守るため」という名目になるだろう。

これらは、地獄の「医療化」社会で本当に現実になりうることだ。そんな社会に刻一刻と近づいているようだ。

「あなたの健康のために」



これはSFではない。現代医療の現実だ。「他に検討されてる技術としては、時間通りに服用されたかどうかを医者に通報する仕掛けの医薬品、栄養情報の無線モニター・・・」と、CNSニュースは報道している。

もちろん、他のプライバシー侵害装置と同様に、政府は、「あなたの健康のために」監視しているのだと主張するだろう。

あなたの全ての医療経歴が保存されたRFIDチップが腕に組み込まれることも想定しておくべきだ。そして、政府が管理する施設(空港、学校、州の境の料金所など)にあるRFID読み取り機の近くを通る度に、医療情報が読み取られ、様々な計測法で評価される。

血液分析チップの埋め込みと連携させることで、健康当局は、「危険」な人々を発見し、逮捕することが可能になる。「危険」な人とは、例えば、抗うつ薬をきちんと飲まない人のことだ。あるいは、ハーブ療法をしている兆候のある人もそうだろう。こうした人々が追跡対象となり、逮捕される。そして、医薬品 を強制された上で、一般社会に釈放される。

あなたの身体にTIA



基本的にこの計画は、個人のバイオ次元のTIA(全情報認知。ペンタゴンのDARPAが推進するテロ防止データベース)である。ビッグブラザーは、 その計画通りにあなたが医薬品を服用し、ジャンクフードをきちんと食べているかを確認するために、生化学情報をモニターしたいのだ。

電話や電子メールをモニターしたり、裏庭で日光浴しているのをスパイ衛星で監視するだけでは、政府にとっては不十分なのだ。そして今や、血流の中まで覗き、何を食べたか、何を飲んだかまでモニターしたがっている。

「この装置は、患者の血圧とグルコース(ブドウ糖)濃度を測定する他の装置につながっている」と、米国の上院議員のロン・ワイデン(RonWyden)は言った。「そして、このデータは無線送信され、医療専門家(政府が強制する医療を押し付ける人のことだ)がモニターする電子医療データを更 新する」

この技術があれば、ホルモンの変動を追跡することで、あなたの気分すら監視できる。幸せに感じているか、怒っているか、セックスしているか、寝ているかなどを知ることができる。そして、もちろん、政府の医療行政は、こうした情報に簡単にアクセスできる状態になり、揺りかごから墓場まで全員に医薬品を 投与するビッグ・ファーマの計画を一層推進させることに役立つのだ。

医薬品の遠隔投与



だが、もっとすごいことになる。Eケア技術の中には、血流に直接、医薬品をリモート投与する技術もある。あらかじめ化学医薬品を身体に(例えば腕のバンドに)装着しておけば、医療当局からの遠隔指令を受けて、血流に化学物質を注入することができる。

化学物質としては、抗うつ薬、精神安定剤、抗精神病薬、スタチン薬、化学療法剤など、何でもありうる。こうして、政府のリモート医療が、あなたの生化学状態を事実上、管理できるのだ。まるでビッグブラザーの現実ゲームの中のロボットのように。

あなたが子供にワクチンを打つことを拒否したがために、当局が自宅にやってきて子供を連れ去ろうとしているとしよう。その場合、事前にあなたに精神安定剤をリモート注入しておけば、彼らがやってきても、あなたは「穏やかで従順に」なるだろう。

つまり、精神作用のある化学物質をリモート投与することで、政府はあなたの心を管理できることになる。

委員会でワイデン上院議員は、「我々が話しているのは、こんな装置のことだ」「この医薬品が詰め込まれたものを患者の皮膚に貼り付けると、医者が処方したとおりに正確に薬品を投与する。それも無線で」と言っている。

ただし、実際には「医者」が処方した通りではない。「政府」が処方した通りにである。というのも、今や、ビッグブラザー政府が直接医療を運営しており、事細かに医者を指揮しているからである。だから、どんな化学物質をあなたに投与するかを決めているのは政府であり、間もなく無線で化学物質を投与でき るようになるというのだ。

今日は幸せの薬を飲みましたか?



言い換えると、ビッグブラザー政府は、マウスをクリックするだけで、全国民に医薬品を大量投与できることになる。例えば、重要な選挙の直前に全国民に「幸せになる化学薬品」を投与するとどうだろうか? あるいは、人々の自由を奪う「対策」を一層強化できるよう、憤怒の感情を起こさせる意図の下、偽装 されたテロ攻撃の直後に、国民に「怒りのホルモン」を投与したらどうなるだろうか?

これは現実になりうる話だ。そもそも政府が医療を独占することに重要な意味があったのは、ここに理由がある。こうした仕組みに全国民を強制参加させ るには、政府が医療を独占し、不服従の場合にはIRS(税務署)が処罰することが不可欠だったのである。ビッグブラザー政府が運営する医療は、全国民に チップを埋め込む道を開いた。そして、知らないままに、意志に反して監視されることになる。

いずれにしても、今までにない「素晴らしい新世界」になりそうだ。たぶん、埋め込まれた投薬チップは、我々すべてにソーマを注入し始めるだろう。(ソーマとは、オルダス・ハクスリーの『素晴らしい新世界(Brave New World)』という小説に登場する夢のような幸福の薬)

引用情報



高齢化に関する米上院特別委員会  http://aging.senate.gov/hearing_det...

CNSニュース http://cnsnews.com/news/article/64663

(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo

原文の紹介・関連情報



原文 Big Brother to track your medication compliance with electronic transmitters in pills


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