マイク・アダムス(ヘルスレンジャー、ナチュラルニュース編集者)
By Mike Adams
製薬会社が皆にワクチンを注射するのを待たずして米国では豚インフル感染のピークが過ぎてしまった。アトランタで最近発表されたCDCの調査結果によると、今月、米国の子供の5人に1人が既にインフルエンザにかかっており、その大半はH1N1の症例のようだった。
これは米国の1万世帯以上を対象にCDCが行った調査結果に基づいている。一方で、ワクチンの出荷は予定より大幅に遅れている。最初から供給問題でつまづいていたが、現時点で、ごくわずかなアメリカ人しか豚インフルエンザ・ワクチンを接種していない。(多くの人が何時間も並んで待たされた挙句に、ワクチンが品切れになって家に帰されている)
2009年10月4日~10日の一週間に検査された約14,000件のインフルエンザ感染の疑い症例の内、99.6%がA型であり、その大半はH1N1型であった(
http://www.cdc.gov/flu/weekly/)。これは2009年10月に豚インフルの感染がピークに達したことを濃厚に示すものだ。
これを補強するものとして、パーデュー大学の研究者が発表した論文(伝染病の専門誌『ユーロサーベイランス』10月15日号に所載)は、H1N1豚 インフルエンザの大流行は「第42週」(10月末)にピークを迎えるだろうと述べている。第42週は過ぎたばかりだ。もう終わったのである。
AJC(The Atlanta Journal-Constitution)も今週、ジョージア州で豚インフルが「退却」していると報じている(
http://www.ajc.com/health/swine-flu...)。インフルエンザでの通院患者数が著しく減少し、学校での発病報告件数も極めて限定的だという。
WHOでさえさまざまな地域で下降傾向にあると報告している。「熱帯地方では若干の例外を除き、概して発病率が下降気味である(略)今週報告を受けている熱帯アジアの諸国では全て、呼吸器系の疾患の動きが鈍化している」(
http://www.who.int/csr/don/2009_10_...)
豚インフル感染のピークは過ぎたが、ワクチンが不足しているため、わずかな人しかワクチンを接種していないことになる。ニュース報道によると、ワク チンの不足によって全国の病院で「混乱状態」が生じており、予定されていたワクチンが届かないために予防接種の行事が中止になっているという。
では、ワクチンはどうして不足しているのだろう? キャスリーン・セベリウス保健福祉長官によると、その原因は、製薬会社の製造施設における「製造段階の不具合」にあるそうだ。
少なすぎる、遅すぎる
真剣に言っているのだろうか? 国民は「製造段階の不具合」のある企業が作った化学物質を注射されるために並んでいるというのか? 製薬会社が約束した期限通りに生産目標を達成できないのであれば、製薬会社が約束した安全目標も望めないということなのか?
しかし、もっと重要なのは、
全員にワクチンが行き届く頃には、ほとんどの人は既にH1N1ウィルスに曝露していることになり、ワクチンの必要がなくなることだ。季節性のインフルエンザに曝露したことがある人はH1N1に対する自然の免疫を身につけているような兆しも現れている。つまり、もともとワクチンは不必要だったのだ。(
http://www.naturalnews.com/027337_H...)
大流行のピークが過ぎて沈静化した後になって人々にワクチンを届けるというのは、正面衝突した後でシートベルトを締めるようなものだ。(これはとりあえずワクチンが有効だと仮定した喩え話だ。実際には有効でない)
年末にかけての休暇シーズンを通じて、CDC、FDA、製薬会社が必死になって人々にワクチンを押し付けようとする様を我々は見せ付けられるであろう。そのときにはもう大半の人々はピークを過ぎたH1N1に曝露し、免疫を持っているというのにだ。すでに大流行の脅威が薄らいだ中で、緊急事態捏造に懸命になっている衛生当局の行動を眺めるのは、かなり楽しいことになるだろう。ワクチン接種(そして巨大製薬会社の収益)を最大化するために、冬の間、大流 行の恐怖を煽り続け、誰にもH1N1大流行が霧散したことを気付れないよう祈るしかない。
その頃には、こんな理屈を使って煽動することが予想される。「すでにH1N1に曝露しているとしても、ワクチンを打って害にはならないから、打っておいた方が良い」
かつては10月半ばまでに1億5千万のワクチンを約束していたCDCは、予想を年末まで延長した。何らかのバイオ・テロ集団がH1N1の変異株をばらまきでもしない限り、クリスマスが近づくころには豚インフルはあっけなく消えてしまうのがほぼ明らかな状況である。
無用となった億単位のワクチンをどう処分するのか?
それでは、その頃にはもう誰も必要としていない大量のワクチンを病院はどうするのだろうか? 川に投げ捨てれば良いだろうが、その化学的な調味料や保存料を考えると、環境保護庁の基準に照らして「有害廃棄物」になる点は問題だ。川に投棄するのは違法であるし、下水管であっても流せば違法だ。しかし、 6歳の子供に注射するのは完全に合法的である。
それなら来年用に取っておけば良いのではなかろうか。もちろん役には立たないが、今年の役に立たなさに比べれば役に立つかもしれない。全部ウィルス 瓶に保存しておいて、来年の秋にまた豚インフルの恐怖を発生させて、在庫一掃だ。(笑ってはいけない。彼らは結構真剣に考えている)
製薬産業は愛すべき存在だ。癌について40年間研究し(何百億ドルを費やし)た挙句に、いまだにどの種類の癌についても治療法を発見できていない。豚インフルも大失敗である。なんとかワクチンまで考え付いたのはよかったが、くしゃみして撒き散らす国民性と絶妙に手を組んだ人間の免疫システムの方が製 薬会社よりも先に解決してしまった。
製薬会社の経営者の身になってみれば、ある日目覚めたら「もう用無しだ」と言われ、あんたのところの「命を救う」製品はもう時代遅れだと、発売もされない内に言われれば、さぞかしショックに違いない。もちろん、正気とは思えない高い報酬を思い出せば、いくぶん気休めになるだろうが、それでも気分が滅入ってしまったならば、いつでも自社製品の薬を服用すればよい。自殺誘発の危険など物ともしないならばだが。しかし、結局は、製薬会社が存在しない方が人 類は幸福であるという単純な事実に行き着く。
大量のワクチン出荷がなされない内にH1N1豚インフルがピークを終えてしまったという事実は、そもそもインフルエンザ・ワクチンが医学的に役に立 たない哀れな存在であることをまたしても証明したことになる。ワクチンにできることで、ただのビタミンDにできないことはない。そしてワクチン産業全体 が、医療詐欺と商品の販売促進の宣伝の上に成り立っているという悲しい真実がある。
(翻訳:為清勝彦
Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)
原文の紹介
原文 http://www.naturalnews.com/027347_vaccines_swine_flu_H1N1.htmlNaturalNews.com