15日間で自力で癒す 第3回 身体が「吸収」するもの=自分

投稿日: 3/25/2011

第2回では、生まれつき備わっている治癒力について考察し、我々の自己治癒力がどれほど凄まじい力を持っているかと見てきた。今回は、優れた効能をもつ栄養の法則について述べる。あなたは、あなたが食べるものでない。あなたは、あなたが吸収するものである。

多くの人は、消化不良に悩んでいる。事実、多くの人は、食べているのに栄養を吸収できていないと言ってもよいだろう。本来はとても有益なはずの補助食品(サプリメント)を摂っている人であっても、常に栄養を渇望している状態のままだ。

そして頭を掻いて悩む。さまざまな栄養を摂り込んでいるのに、どうして期待した効果が得られないのだろうかと。この謎に対する答は、栄養分の吸収を改善することにある。

強い胃酸は身体に良い



薬を押し売りする製薬会社は、胃酸は健康には悪いと信じ込ませようとしている。「酸の逆流」あるいはGERD(胃食道逆流性疾患)といった病気を宣伝し、過剰な胃酸が胸やけや胃痛の原因であるという間違った情報で消費者を誘導している。だが実は、ほとんどのケース(全てのケースではない)では、弱い 胃酸が原因で患っており、食べ物の適切な消化のためには、もっと強い胃酸が必要なのだ。

それを簡単にテストする方法がある。食事のときに、スプーン1杯程度の酢を飲んでみると、どうだろう? 少しの酢を飲むことで、驚くほど大部分の人が、いつも食後に感じている痛みがなくなる。これは、適切な胃酸の生成が不足している証拠であり、もっと強い酸があれば改善する可能性があることも示して いる。ご存知の通り、酢は酸性である。胃酸ほど酸性ではないが、食品・飲料の中では極めて酸性の高いものである。

消費者は、医薬品の広告で説得され、薬局の制酸錠剤を飲まされている。この薬は、極めてアルカリ性が強く、胃液の酸性を低下させる(pHを上げる)。

多くの人は認識していないが、ミネラルを十分に消化・吸収するためには、酸性の消化環境が必要である。胃酸が十分でなければ、いくらミネラルを摂取しても、十分にミネラルを吸収できないのだ! それでミネラル不足になり、ひいては糖尿病、ガン、慢性の痛み、関節炎、さらには心臓疾患といった病気につ ながっていく。

では、どのようにすれば、健康的な胃酸を生成させることができるだろうか? 私の経験では、毎日、新鮮な野菜ジュース(特にセロリとキャベツ)を飲むことで、大いに胃の健康が増進でき、健全な胃酸の生成につながっている。

生きた食材の消化酵素



消化のプロセスは複雑である。身体に摂取した物質を細かく栄養素に分解する生化学的・物理的なプロセスだ。このプロセスで重要な役割を果たすのが、生きた食材(例えば新鮮な生野菜とか果物ジュース)に自然に存在する消化酵素である。

加熱(調理)すると、消化酵素が全て破壊される。本来、生きた食材こそが我々に生命を授けるが、調理することで生命が奪われる理由の一つは加熱である。生きた食材には、それ自身の消化酵素があり、栄養を分解・吸収する我々の消化プロセスを支援してくれる。

死んだ食品(殺菌されたもの全て)には、本来であれば食材から得るべき消化酵素が失われているため、欠落した消化酵素を生成するよう肝臓、膵臓、胆嚢に負担をかける。そして、多くの人は消化器系の機能不全を抱えているため、取り込んだ栄養を吸収するのが困難になるのだ。〔訳註:料理の基本は、自然の 素材を生かすことと言われるが、それを言い換えると、なるべく「調理しない」ということだろう〕

プロバイオティクス(善玉菌)



多くの人は、腸内菌叢(きんそう)のひどいアンバランス状態にある。ほとんどの場合、西洋医学は、健康全般に及ぼす腸内菌叢の重要性に驚くほど無関心である。だが、ホリスティック医学を研究した人であれば、健康にとって「体内バクテリア」がいかに重要な役割を持つかを認識している。実際、腸内のバク テリアは、食べたものを消化し、他の栄養素に変換している。

根本的にバクテリアは、体内で働く栄養変換機であり、健康に必要な栄養分を生産しているのだ。抗生物質を服用した後で数日間、深刻な消化面の副作用で苦しむ人が多い理由もここにある。必須の栄養素を提供してくれていた腸内バクテリアを絶滅させてしまったのだ!

このアンバランスを解消するのは簡単だ。日常的にプロバイオティックス(善玉菌)を補う食事をすればよい。そうすれば、消化管に必要な善玉菌を与えることができる。

ここで、ヨーグルトには善玉菌が満載だから、ヨーグルトを食べたら良いという企業のインチキを信じてはいけない。店頭で売っているヨーグルトは殆ど殺菌されていると言ってよい状態だ。殺菌すれば、善玉菌も殺される。「プロバイオティック・ヨーグルト」と称しているものの大半は、売り文句に過ぎない。

〔訳註〕ヨーグルト・メーカーは、殺菌した牛乳にスターター(乳酸菌)を加えて発酵させている(ヨーグルトの製法)。また、あえて「腸まで届く乳酸菌」とヨーグルト・メーカーが宣伝しているところから判断しても、大半の乳酸菌は腸に届く前に死滅するようだ(参考情報)。ヨーグルト神話も迷信だったということか。なお、本当に腸内の善玉菌を増やすには、繊維質を多く摂取するのが良いという情報がある。

ところで、健康的な腸内菌叢を得るためには、食事で糖分摂取を減らすことも大事だ。糖分をたくさん摂取すると、腸内のバクテリアの人口を変えることになり、糖分をエサにするバクテリアを増やすことになる。精製された糖を排除するような食事に切り替えたなら、それに伴って腸内のバクテリア人口構成も変 化し、「非糖分」系のバクテリアの人口比率が高くなる。

情報源について



今回述べたことは、何万件もの自然健康法の話題を扱った大量のウェブページを集約したwww.NaturalPedia.comにある情報に基づいている。

より具体的な科学的根拠を探すのであれば、ここで述べた話題をGoogleまたはGoogleScholarで調べると良いだろう。NaturalNewsのページ上部にある検索窓で探すだけでも沢山の情報があるだろう。(少しGoogleで検索 すれば簡単に分かることで、根拠は何かと聞いてくる人がいるのには驚く)。

従来の記事引用の使い方は、情報を見つけ出すのが一苦労だった図書館の分類カタログの時代の遺物だ。だが、20年後まで待たずとも現時点ですでに、ネットで情報を見つけることは殆ど労力が不要になっている。砂糖を食べると腸内バクテリアが変わることを調べたいならば、「砂糖を食べると腸内バクテリア が変わる」でGoogle検索すればよい。試しにやってみたら、Googleで70,000件以上ヒットした。

(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo

原文の紹介・関連情報



Part Three - You are what you absorb

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